ソラマメブログ

2009年05月26日

simを山で囲む 2 訳BiW

simを山で囲む 2 訳BiW山(1024x1024x256m)で囲まれたsim(中央)を、上空900mから撮影(5月12日)。
simを山で囲む 2 訳BiW

前記事からの続きとして、
"Brookyn is Watching"サイト・コメントから、以下、訳しました。

訳元;
Comet’s Mountains, Onmura’s Triad コメットの山とOnmuraの三極モデル
Brooklyn is Watching Podcast #58
(Oberon, cometによるコメント)

訳の始まり
Jayは「このスレッドを読んでいる人たちが、comet Morigiの、触れえない距離にある巨大な山について、何を思っているのか、興味深い」と言う。

山は触れようにも触れられないが、きれいなだけではないと思う、いや、並外れて美しい。‥‥そして、私たちに触れてくるフェイクな世界においても、極めてフェイクだ(触れえない)。とするのは、いささか安易だろうか?

否。しかしまた、あなたがたは解こうとしていない、なぜcometの技術的には簡単な作品が、現在simに設置された中で最も過激で重要な作品であるのかを。

どこから、始めようか‥‥?
以前は何もなかった水平線に山岳を発見して、私が最初に行ったことは、SL地図を開いて、新設が明らかなそのsim群の情報を取ることだった。(1. SL地図の批評性) もちろん、未だに新simは無く、謎は残った。
空を飛んで、山に近づこうとしたが、できない。そこで私は、何らかの実に驚異的なトロンプルイユ(騙し絵)によって山岳を見せられている、との解釈に達した。(2. 3D/2D問題)
山を右クリックして、 ようやく作者を特定して安堵し、何が起きているのか理解し始めた。地形と風景によるcometの作品を知るにつれ、私は、見てきた断片をまとめ始めた。(3. SLにおける制作の文脈)
1024x1024mの多重メガプリム・スカルプティ(訳注:実は単一のスカルプティだったのだが、急な事態を読めていない)が、山を形作り、それに応じたテクスチュアが付加されていた。プリム1個の大半を、外の「虚空」へ拡げて、simに置く。この事実が、cometのイリュージョンを生む。(4. sim境界力学、5. メガプリム政治学、6. 進行中のスカルプティ解像度問題)
これらは、また、美しい。かつ、Popcha simの環境を完全に変容する。その事実が、最後に気付いたことだった。

こうしてcometは、ひとつの作品を通して、少しの謎と多くの美を込めて、多層なSLの技術的かつ政治的な争点に、挑み・評したのである。以上が、これら各問題に対応しうる、豊かなポッドキャスト論議に向けた、準備である。

投稿者:oberon.onmura 2009年5月11日


(訳注:前略)
多くのSL制作行為(さらには、最良のSL制作行為)は、 サーバー・クライアント・ユーザーの三極関係によって、動いている。理解と知的論議のため、BiWに見られる作品は、この関係に基づいた文脈で、論議されるべきである。さもなくば、「これ好き」「それ好きくない」「〜みたいな。」など、学生の戯言の域を出ない。(訳注:Podcastで配信された批評会では、実際に、そのような発言が多かった。)

投稿者:oberon.onmura 2009年5月11日




Overonから私の山に寄せられたコメントは、彼が実にインワールドに生きていることを、示しているようだ。極めてインワールド地理学的に、問題を扱っている。

//img01.tec29.com/usr/art/Mt-BiW090512_001-4.jpg
(冒頭写真に同じ)

ここに、高度900mからBiWのsimを空撮した写真がある。山に囲まれた人たちが、何を思ったかを、現せたと思う。

ブルックリン側・評者の一部は、インワールドに過ごす時間が、あまり無かったのではないか(アバターすら無かったかもしれない)。せめて、BiWの場所で会合し議論を持つためのアバターを、各自持っていれば良かったのではないか。
Oberonが解いたように、アバターの身体を尺度に、BiWの諸作品を解こうにも、現状の講評方法では、難しいかしれない。

(↓訳元には無い写真 モネ君とツーショット)
simを山で囲む 2 訳BiW
セザンヌ曰く「モネは単なる目に過ぎない。」。
見るだけでは、そこに暮らしたことにならない。
評者各位が、この新世界に対して、文化人類学者にならぬよう、希望する。

こんなバーネット・ニューマンの逸話が好きだ。
外国からのコレクターが、彼の絵画を買おうとした。

ニューマン:それで、NYに何ヶ月、居られるのかね?
コレクター:1ヶ月だ。
ニューマン:3ヶ月居られないか?
コレクター:できない。ひと月だけだ。
ニューマン:それでは、あなたに、何もお売りできない。3ヶ月NYに居られないようでは、私の作品を理解できないからね。
(訳注:第二次大戦直後の当時まで、NYは、パリに対して文化的地位を確立していなかった。ここで彼は、地元文化の尊厳を訴えて、ヨーロッパからの冷やかしを断った。それに例えて、アウトワールドNYからのギャラリーに対し、インワールド文化の存在を訴えたもの。)

投稿者: comet 2009年5月12日

訳の終わり

前記事を参照

関連記事は、タグ「山を展示」から。



Posted by comet/コメット at 17:56│Comments(0)
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