ソラマメブログ

2008年08月13日

インワールドへ取り込むべき作品とは何か

取り込んで意味が生じる作品、取り込まなければ見えない作品の横顔というものが、有ります。それは、私たちが「この世界」に居て良かったと思えるような取り込み展示、「この世界」を未だ知らない人にも、教えたくなる・誘いたくなるような展示、取り込まれた作家当人が「自分の作品が、こんな風に見えるのか」と目を開く展示です。

その意味では、既に知られている3Dゴッホは良くやっているし、あの延長でセザンヌのプリムによる模写も欲しい。
私自身も、誰の作品なら、自分が取り込んで意味があるのか、しばしば自問しますが、未だ見つかりません。

まあ、手軽な発表の場所ということで、それまでの自作や好みの名画を、そのまま取り込むと、いかにも他に行き場が無かった(失礼)、この期に及んで未だ複製画で満足してしまったとかの個人的事情が露出してしまうので、狭いSL日本美術の中では、おせっかいながら気になってしまいます。
そのような姿勢には最初から、「この世界に居て良かった」ような理想や夢は無いと思うし、「住む」「住人」の意識に沿わないでしょう。住人間で評価・話題とするに足らないことだと思います。



Posted by comet/コメット at 22:41│Comments(1)
この記事へのコメント comment to this article
と、ここまで書くと、一部の方から「絵なんて、人それぞれ好き好きなんだから、それで良いじゃないか」と(突っ込んだつもりの)コメントが付きそうなので、先にお答えします。
おっしゃる通りだったら、それぞれが好きでいれば済んだはずで、わざわざブログで他人に見せたり、他人を招いて見せたりしないんです。誰でも、絵を描いたり持ったりすると、それを他人が見える場所に置きたくなる。「アート」「美術」という言葉の元に集まって、作品を持ち寄りたくなる。「私は、描くのが好き、ただそれだけなんです」「好きだから買っただけなんです」と言っている人に限って、いざ売れたり雑誌に紹介されたり受賞したりすると、小躍りして喜ぶ。そんな時・そんな人に向けてこそ「絵なんて、人それぞれ好き好きなんだから、それで良いんじゃなかったの?」と言ってやって欲しいものですね。
Posted by comet/コメットcomet/コメット at 2008年08月13日 22:43
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