ソラマメブログ

2009年03月31日

アダルト大陸3 訳リンデンFAQより

アダルト大陸3 訳リンデンFAQより以下に訳しました。元記事は、セカンドライフ公式サイトFAQ にあります。
先日に訳したアダルト大陸1アダルト大陸2より、引き続く内容です。

訳の始まり

Adult-oriented content controls FAQ
成人向けコンテンツ・コントロールFAQ

-- Date Created: 11/3/2009
-- Modified: 12/3/2009

なぜ、リンデンラボは、この道を選ぶのですか?

(ティーン・セカンドライフに対して)セカンドライフは、根本的に18歳以上の利用者を対象とし、それ以上に、文字通りの「アダルト」コンテンツも、一部存在します。

コミュニティが成長し、セカンドライフの用途も拡がるほどに、私どもは、この体験の基礎である開放性を保持しなければなりません。と同時に確保すべきは、全住民が、このヴァーチャルワールドに、ニーズに応じたマナーにおいて、参加できることです。

そのために、アダルトコンテンツのクリエータ・ユーザーに対するのと同様に、とりわけ教育者やプロに向けて、より良いサービスのために設計した確実なアクセスコントロールを導入します。私どもの目標は、もっと使いやすいインワールド体験のセルフ・カスタマイザーにより、住民各自に、もっとセカンドライフを享受して頂くことです。


なぜ、今なのですか?

私たちのコミュニティは、成長しています。その用途は、絶えず拡大しています。アダルトコンテンツ業者から教育者まで、おびただしい数の住民が、セカンドライフ体験をもっと見通せるよう、新しいコントローラーをリクエストしています。


短期的・長期的に見て、計画は、どうなっていますか?

プロジェクトの短期計画は、「アダルト」向けコンテンツを、メインランドの他のコンテンツから地理的・検索的に分離することです。アダルトな検索結果に対するフィルターと、活動内容に基づく地域指定によって、アダルトコンテンツが成人のみに向かうよう、住民に保証する、新たなレイヤーを提供できます。

始めの段階では、セカンドライフ住民と共に、この改革の構成・過程・効果について、ディスカッションを行います。

最終的に、長期計画では、セカンドライフへ、広範な用件のサポートに必要な基盤を、創ります。


これは、セカンドライフ・ユーザーから求めてきたことなんですか?

はい。大勢の住民、アダルトコンテンツ販売者から教育者まで、インワールド体験を自身に合わせてカスタマイズしたり、もっと見通せたりする、新たなツール提供のリクエストを、頂いております。


この動きは、どうやって、未成年者がセカンドライフに入ったりコンテンツにアクセスしたりすることを、防ぐのですか?

改革の一環として、 アダルトコンテンツにアクセスする (または、アダルトな検索結果を見る )住民には、アカウント認証プロセスを経て頂きます。私どもの年齢確認プロバイダーまたは支払い認証法、いずれかで確認させて頂きます。
絶対確実のようなシステムが無いとはいえ、このステップがより安全な基盤を作り、アダルトコンテンツ業者には、成人認証済みの人だけがコンテンツにアクセスできる、新しいレイヤーを与えるでしょう。


この改革は、ティーン・セカンドライフに影響しますか?

今のところ、ティーン・セカンドライフ改変プランは、全くございません。


この改革は、特定コンテンツを、禁止するものですか?

いいえ。セカンドライフに許された種類のコンテンツには、何ら影響しません。単に、誰がどのようにコンテンツへアクセスするかを、決めるだけです。


この改革には、サードパーティーを、コンサルタントとして加えたんでしょうか。

私どもは、業界標準に沿った広範な調査を実施し、大型インターネットサービス向けコンテンツ・アクセス・ポリシーの制作に、幅広い経験を有する専門家とともに、作業しております。


セカンドライフは、いつも、開かれた環境でした。リンデンラボは、この原則の破棄を決めるところなのでしょうか?

いいえ。当初より、セカンドライフは開かれた場所でした。住民は、自由に多様に創造的に探索しています。この開放性が、おびただしい量の素晴らしいインワールド・コンテンツを促進してきました。また、今日のセカンドライフの形成を、助けてきました。私どもは、住民各自の必要と興味に応じた最善のマナーにおいて、セカンドライフに参加できることを確保すると同時に、その開放性を保持しなければならないのです。

適切な条件下に、住民が特定コンテンツに選択権を行使できるような方法で、体験を取捨する力が強化されても、なおかつ、体験のより良いコントロールを、住民各自が手にすることで、セカンドライフは、従来通りに、開かれた場として続くと思います。(訳注:不明瞭な文体ですが、複数のアメリカ人に確認しながら、不明瞭さのままを訳しています。その本音を訳すなら「見たくないもの・見たいものを、各自のニーズに応じて選べる新仕様は、見る側の権利に沿ったものである。それに対して、見せる自由を減じて場を閉ざしいるとした批判には、応じられない。」と察します。)


リンデンラボは、重点を、コミュニティからビジネス市場に、移すつもりなんですか?

全く違います。セカンドライフには多くのコミュニティがあります。それは、アダルトコンテンツに興味を持つ層も含めて、教育者、アーティスト、起業家、ゲーマー、その他もっと多くの人々からなります。それら全てのため、セカンドライフには、場所があります。インターネットやリアル・ワールドにあるのと同じように。

この改革は、体験のより良いコントロールを提供することで、全住民のためにセカンドライフ強化を図るものです。新しいコントロール・ツールは、セカンドライフ体験をもっとカスタマイズできますけれども、多くの方が、現状維持の道を選ぶこともあるでしょう。


私が既に年齢確認か支払い認証を済ませていたら、それは、この改革にも引き継がれますか?

はい。


これは、セカンドライフにおいて、ペンダーの利益になるのでしょうか?

既にセカンドライフにおけるベンダーは、増え続ける多くの来訪者とインワールドの強い経済を伴う、十全なヴァーチャル環境サービスの利益を、享受しています。 
このポリシーの変更と検索コントロールで、ベンダーは、目的の顧客層をより容易に狙えます。(検索からも地理的にも)焦点を当てた市場の濃さを享受できます。アダルトコンテンツ・ベンダーにとって、この改革は、認証済み成人だけが商品にアクセスできる、新しいレイヤーをも、もたらします。


このプログラムは、どのように新しいユーザーを引き付けるのでしょうか。

新しいユーザーに対して、セカンドライフの魅力をより高めます。カスタマイズしやすく簡単になった検索で、アダルト向けかどうかに関わらず、適切なコンテンツが見つかります。


これらの変革は、XstreetSLに、どう影響しますか?

XstreetSLは、既に、アダルトコンテンツを分けていますから、今回の変更は無いと思います。

訳の終わり アダルト大陸3b RC1.23 に続く

関連訳は、タグ「アダルト大陸」から読めます。


他、新しい関連記事としては、
Adult Content Forum Transcript アダルトコンテンツ・フォーラムの記録 3月24日付け
があります。私のブログで訳すかどうかは、未定です。


訳注:

私がリンデン社員であったなら、社から住民(Residents この呼称自体、自社を政府として意識している危うい言葉と思いますが)に伝えたいことを明確に訳すと思いますし、それが日本人社員に給料を払う理由でしょう。対して、私の場合は、リンデンがどういう社風・人格・背景でモノを言ってきているのか・何が「この世界」の統治者なのかを、SL日本人に知らせたい気持ちから、訳しています。社が伝えたいことではなく、社が言ってしまったことの訳。社が何者かを訳しながら考えることが、私の目的です。

文中 we、ourが多く現れます。文脈から「弊社」に当たる場合は「私ども」、「弊社・住民ともども」に当たる場合は「私たち」の語を、それぞれ当てています。

initiativeも、指導臭の強い単語で、迷いました。政府意識の強いリンデンとはいえ、会員に向かって「指導」「主導」と放言するほどの意志があるかどうかは、未確認です。辞書には無い「改革」の語を当ててあります。
比して、change(オバマでおなじみ)は「変革」「変更」「改変」としました。

controle コントロール・管理も、迷った単語です。リンデンは、自分たちが強権と見なされることを、嫌っていると思います。ですから、このcontroleも、リンデンがコントロールするのではなく、リンデンから住民各自にシステム上の自己環境編集権を与えて、各住民の意思で見たいものを選別できるようにするのだ(社の意志や独裁管理ではない)、と繰り返し主張しています。そこで、「管理」ではなく「コントロール」や「カスタマイズ」の語を当てました。リンデンとしては、上からではない意味でのcontroleを言いたかったと思うので。

私も、リンデンに倣って、別訳のご提案を歓迎します。

私見を沿えるなら、
実質非合法に当たるような未成年への提供や、望まない人たちへのスパムも含めて、アダルト業者が利益を得てきた側面は、否めないわけで。今回の変更措置は、SLが規模を大きくして、リンデンにも管理責任・社会責任が及んできたことの現れだと思います。
法や倫理から許容できないものは、責任者として禁止するしかない。そこは、もっと本音を言ってしまっても、社の不利益にはならなかったはずです。「自由の女神」を演じない方が、誠実に見えたと思います。あるいは、社としてお客様に対し言えなかったこと「一部に非合法的業務も見受ける」を言わなかったんでしょうか。

私企業が統治する「世界」に「住む」とは、どういうことなのか。今後も、私は、考えていくつもりです。




Posted by comet/コメット at 13:59│Comments(0)
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